阿弥陀岳南稜・4

2022/10/05(水)曇・26/80

9/26のつづき

三峰ルンせ(細い岩の溝)をこなし、山頂に向かう。ルンゼの上は、急激な「草付き」が続く。「草付き」とは、岩の上に乗った草の塊。

荷重が掛かると、岩からはがれる。極めて不安定で危険。谷川岳などでも、「草付き」

の事故が多い。ここは慎重にこなす。

草付き

草付き上

草付きが終われば雄大な景色が広がる。後ろは、4月に上った権現岳。後ろに三ッ頭がチョコンと見える。

ここから山頂までが厳しい。ゼイゼイ・ハアハア。時々、立ち止まらなけらば、とても歩けない。止まらないと、酸欠状態になる。

以前、赤岳に冬単独で上った時、飛ばし過ぎて、酸欠状態に陥り、一瞬、失神しそうになった。余りの飛ばし過ぎはマズイ。

山頂・1

山頂・2

山頂は、台風一過の大展望だった。無事登山を阿弥陀様に報告。手を合わせ、開経偈(かいきょうげ)を一巻唱えた。余りの苦しさを克服したことだろうか、思わず「目頭が熱く」なった。

下山後、4年前の2018年タイムと比べたら、殆ど、変わらなかった。4年経過でも体力は落ちていなかった。ただ、「苦しさ」はハンパでなかった。

前回は、一気に中央稜を下って、下の沢で昼食だったが、今回は、そんな元気はなく山頂で昼食だった。中央稜のキビシイ下降があるので、今回、ビアはやらなかった。

椅子アベック

山頂は、多くの登山者が休んでいた。中に随分立派な「椅子」に座っている若いアベックがいた。よく、こんなモノを持ってくる??う~ん、時代だろうか!!

中央稜を下ると、御小屋尾根を家族が沢山上って来た。平和な日本だった。転げるように中央稜を下る。急激な尾根だが効率は良い。

御小屋尾根・摩利支天

                 権現岳

                摩利支天

 

下の沢で、ようやく「ビア解禁」。美味しい。耳が痛くなるほど、静寂な森。やっぱり山は素晴らしい。山は理屈でない。人間の原点だ。

辺りにはオゾンが満ちていた。大きな山をやって充実感でイッパイだった。無事、駐車場着。車は少なかった。原村の産直で、野菜をしこたま購入し帰静した。今回もイイ山だった。

おわり