日向八丁尾根・鞍掛山・2

2022/05/31(火)雨・21/69

日向山コル(鞍部)から日向八丁尾根を上る。日向は日向山、八丁は、胸突き八丁から

そう呼ばれている。コルから厳しい上りが続く。

この尾根は、過去3回上っている。何回上ってもキツイ尾根だ。最近は、2015年12月に3名で上った。1日目は、甲斐駒・六合目石室を目指したが到達できず嵐の中、鋸岳稜線でビバークした。

翌日は、風雪の中、甲斐駒に上り、黒戸尾根・七丈小屋に下った。しかし、仲間2名は凍傷を負っていた。1名は翌日、ヘリに救助され甲府の病院に搬送された。反省点が多い山だった。

日向八丁尾根

鳳凰三山

尾根の途中で、鳳凰三山薬師岳観音岳地蔵岳)、盟主・甲斐駒ヶ岳の雄姿を楽しんだ。10時ころ、早くも上から年配者2名が下って来た。聞けば、4時半に矢立を出発したという。ま、このくらいの行程が理想だろう。

オシラビソの原生林

12:13、ようやく駒石と呼ばれる2029mの鞍掛山分岐に着いた。鞍掛山は日向八丁尾根から、独立したピーク。出発してすでに5時間が経過した。ここから更に94m下って、102m上る。恐怖の上り・下りである。

若い衆が1名帰って来た。聞けば「ガガガ~と下って、ガガガ~と上る」と話していた。5時間登山後に、最後の試練が待っていた訳だ。

しかし、悪い事ばかりでなかった。下り切った岩場に今回の山行の一つの目的だった「クモイコザクラ(雲居小桜)」が群生していた。5時間以上上った結果のご褒美だった。

高嶺の花、正にその通りだった。この場所・ここだけ・この環境のみに存在する宝石・宝物みたいな花だった。この花は、我慢し努力し頑張った者だけが見ることが出来る、特別で貴重な花なのだ。

つづく

クモイコザクラ・1

その2

その3

その4